第3弾 「拡散希望!!」日本の桜が死に瀕している!?
前回に引き続き、今回も日本の桜についての特集をお送りします。さて、今回のお題ですが、、穏やかではないですね。どういうことなのか?ご説明していきましょう。
日本には約9種類の基本種があるといわれています。しかし、今回はこの9種類を順番に紹介していくのではなく、的を絞って1種類を説明しようとおもいます。
その理由は、、筆者がめんどくさいから!では、ありません。所謂、日本の桜と呼ばれているのは「ソメイヨシノ」と呼ばれる品種なのです。この品種が実に日本の桜の8割を占めていて、日本で桜と言えばこのソメイヨシノが一般的なのです。
ソメイヨシノが誕生、明治以降全国に広まる
江戸後期に染井村(現在の東京都豊島区駒込)の植木屋が、エドヒガンとオオシマサクラの交配種「吉野桜」を作りました。後に、奈良・吉野山の山桜との混同を避けるため、「ソメイヨシノ」と呼ばれるようになりました。ソメイヨシノは明治以降、沿道や河川敷、公園、学校などに植えられ、全国に広まりました。
ソメイヨシノは、接ぎ木で繁殖する
さて、ここからが重要です。そのソメイヨシノは、10年程で立派に成長し、見事な花を咲かせることから明治政府の推奨により徐々に全国各地に広がりました。
とても多くの場所で、桜の名所を作って来たソメイヨシノですが実は、種子をほとんど付けないため自力で繁殖できず、接ぎ木や挿し木によって繁殖させ育てている桜なのです。(このことをクローンと呼ぶ人もいます)
そのため、当然ながらどのソメイヨシノも同じ遺伝子を持っており開花時期も気温などによってほぼ同一なため、一斉に花が咲くのです。
ソメイヨシノの寿命
長寿の「山桜」という品種に対しソメイヨシノの寿命は60年程だと言われています。そのため、第二次世界大戦の終戦後に植えられた桜が寿命を迎えており、ゆくゆくは、桜の名所が減少するのではと心配されています。
戦後70年が経つ現在でもソメイヨシノの名所は美しい花を咲かせ続けています。それは、「これからも桜の花が咲くように」と願う植木職人や樹木医などの献身的な手入れと努力が功を奏しているからだそうです。職人さんたち、ありがとう!!
しかし、近年の環境汚染によるダメージなどから、深刻な病気も発生しています。種子ではなく、人の手による接ぎ木で増やすことが病気を広げるとの見方もあります。現在、お花見会場となっているソメイヨシノの並木道にも、もしかすると寿命が近づいているかもしれないのです。
山桜、八重桜、吉野桜、桜の品種は数々ありますが、やはりお花見はソメイヨシノの木の下でしたいものです。お花見文化を後世に伝えるためにできることは何か、ぜひ、日本に住んでいるみなさんには考えていただきたいものですね。
続く