桜特集! 第一弾 お花見はいつ始まったの?
今回よりしばらくの間、4月は日本の桜の季節!ということで桜についての特集を組もうとも思います。ぜひ、お付き合いいただければ幸いです。
さて、題名についてですが、日本で桜を眺める風習が見受けられるようになったのは、今から1000年以上遡った時代のこと。諸説ありますが、農民が豊作を祈願して宴を開いたのが始まりだとか。当時、桜の開花は農民たちにとって暦の目安にもなっていました。
ですが、最初の頃は中国から入ってきた文化の影響で、色鮮やかな梅の方が花としては好まれていたみたいです。のちに淡く儚げな桜に関心が移り、これが日本人の心の拠り所となっていったのですね。
左:梅 右:桜
平安時代には貴族の間で観桜会が流行になっていきます。人の手による都への桜の移植も行われるようになり、徐々に娯楽としての花見文化の基盤が出来上がっていきました。
この頃になると桜の人気はさらに高まりました。「古今和歌集」の春の歌はほとんどが桜を歌っており、「源氏物語」でも宮中での華やかな宴の様子が記されています。花といえば桜、というイメージが定着したのもこの頃と考えられています。
武士も花見!あらゆる階層に広まった鎌倉時代
鎌倉時代に入ると、貴族の楽しみであった桜の下の宴はあらゆる階層に広まり、武士や町人の間でも行われるようになりました。京都の寺社や山々に山桜が植えられたのもこの時代といわれています。
この頃になるとありとあらゆる所で花(桜)の歌が歌われるようになり、のどかな春の日に咲き、しかしあっという間に散ってしまう桜は、日本人にとって人間の生と死の象徴であったそうです。
自然崇拝
日本は「万物に神宿る」として「山」や「木」そして人の手によって作り上げられた「物」に対しても敬意と感謝を以て接する自然崇拝の国と言われています。桜の木も例外ではなく、桜はその昔、神様が宿る木と考えられていたそうです。
そのため、ごちそうを持って花見に出かける「山遊び」という習わしが日本全国に広がりました。神様である桜の木をもてなすためにごちそうを持っていき、田植えの前に山の神様にお米の豊作を祈っていたそうです。
以上のような背景から徐々に花見は日本人に浸透していきました。
続く